問19 スケジューリング

OSのスケジューリング方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。

  1. 処理時間順方式では、既に消費したCPU時間の長いジョブに高い優先度を与える。
  2. 到着順方式では、ラウンドロビン方式に対して特に処理時間の短いジョブの応答時間が短くなる。
  3. 優先度順方式では、一部のジョブの応答時間が極端に長くなることがある。
  4. ラウンドロビン方式では、ジョブに割り当てるCPU時間(タイムクウォンタム)を短くすればするほど、到着順方式に近づく。

処理時間順方式はShortest Processing Time First、つまり処理時間が短いタスクから順に実行してゆく方式です。

優先度順方式には静的優先順方式と動的優先順方式があります。
静的優先順方式ではあらかじめタスクに優先度が割り振られており、優先度の高いタスクが実行可能状態になった時点で、それより優先度の低いタスクが実行可能状態に戻り、優先度の高いタスクを実行します。優先度の高いタスクが長い間CPUを占有した場合、ほかのタスクが実行されないスタベーション(Stavation)が起こることがあります。
動的優先順方式では、静的優先順方式に加えて、一定時間のあいだ待機状態であったタスクの優先順位を引き上げ、あまりに長い間待機状態でとどまることのないようになっています。

到着順方式はFirst Come First Served式、つまり「早い者勝ち」方式です。優先順位という考え方はなく、実行可能状態になった順から実行してゆく方式です。

ラウンドロビン(持ち回り)方式は、到着順方式に時間制限を加えたやりかたです。実行可能状態になったタスクから順に処理してゆくのですが、一定時間を過ぎても処理が終了しない場合はいったん実行状態から実行可能状態へ戻し、待機列の最後へ戻すやりかたです。この制限時間(タイムクォンタム)を長くすればするほど、到着順方式に近づいてゆきます。