同人屋が1万円のRAIDケースを試してみた(実際に使ってみる編)

この記事は前の記事からの続きです。
先に(開封編)をお読みになってからご覧ください。

ラトックシステム USB3.0/2.0 RAIDケース(HDD2台用) RS-EC32-U3R

ラトックシステム USB3.0/2.0 RAIDケース(HDD2台用) RS-EC32-U3R

さて、外付けHDDといえば「増設は簡単だが転送速度が遅く、メインのHDDにするには厳しい」というのが常識です。
これまでにも高速な転送規格であるeSATAを採用したHDDケースは数多く存在していますが、
実際の転送速度は内蔵HDDに遠く及ばないことが多いものです。
それでは、USB3.0を採用したこのケースの転送速度は、実際どのくらいなのでしょうか?



まずは内蔵HDDの読み込み・書き込み速度を調べてみましょう。
測定方法は、CrystalDiskMarkで2GBのダミーデータを5回書き読みしたデータの平均値を採用しました。


内蔵HDD(SATA接続)Seagate ST31000528AS

2年ほど前に購入した1TB HDD。500GBプラッタを2枚使用して、故障率を低く抑えているのが特徴の製品です。
Read/Writeもいい数字が出ていますね。


では、USB3.0の外付けHDDケースの性能と比べてみましょう。
RS-EC32-U3R(USB3.0接続) Hitachi HDS5C3020ALA632

Read/Writeともに内蔵HDDより10MB/sほど遅くなっていますが、それでも100MB/sを上回っています。


ためしに、SSDの速度も測ってみましょう。
内蔵SSD(SATA接続) Kingstone SVP100S296G

ランダムRead/Writeの速さはさすがの一言。シーケンシャルアクセスも、HDDの2倍近い値になっています。


グラフにまとめてみました。

全体的には内蔵HDDよりも少し遅い、ということでしょうか。今回RAIDケースで使用した日立のHDDは必要に応じて回転速度を変化させる省電力タイプのものなので、プラッタが高速回転するタイプのHDDを使用すれば、十分内蔵HDDに追いつくのではないかと思います。
なにより驚いたのは、もはや接続方式がボトルネックとなっていないこと。少なくともデータ転送速度において、USB3.0なら、内蔵SATAとまったく同じように扱ってよさそうです。



さて、RAIDケースの本当の価値は、HDDが壊れた後、どれくらい素早く確実に復旧できるかどうかにあります。
というわけで、次回はHDDが壊れてしまったとき、どのくらい素早く復旧できるか調べてみましょう。