たった20%のスカイプクライアントがダウンしただけで、これほどまでに大きな障害が発生したのか?

もちろん、スカイプのスタッフは迅速に過負荷になったサーバを切り離し、過剰なパケット負荷を破棄した。しかしその時には、すでにかなりの数のスーパーノードがダウンしていた。スーパーノードとなったクライアントは、ふつうのクライアントとは違って、P2Pネットワークで重要な役割を果たしている。それは例えるなら電話帳のようなもので、あなたが誰かに通話したりチャットしたりしようとすると、スーパーノードが相手の場所を教えてくれる。
一度スーパーノードがダウンすると、そのクライアントが再起動した後でも、ふたたびスーパーノードとして利用可能になるにはかなりの時間がかかる。その結果として、Skypeネットワークは通常の20-30%ほど少ないスーパーノードで運用せざるを得なくなった。そして、残されたスーパーノードには耐えきれないほどの負荷がかかってしまった。